横領、背任について

横領とは何か

横領のイメージ画像

横領とは、自らが占有している他人の物を、無断であたかも自分の物かのごとく使用したり売却したりすることをいいます。

横領罪は、単純横領罪(5年以下の懲役)、業務上横領罪(10年以下の懲役)、遺失物等横領罪(1年以下の懲役または10万円以下の罰金若しくは科料)に分かれています。

このように、単純横領罪と業務上横領罪については、罰金刑が定められていないため、略式命令による罰金刑にとどまることはなく、必ず公判請求され、公開の法廷にて裁判を受けることになります。

例としては、管理を一時的に任されていた友人所有の土地を無断で売却し、その売却代金を自らの借金返済に充てる行為(単純横領)や、会社の経理担当職員が、会社の金を自らの借金返済に充てる行為(業務上横領)、道端に落ちていた財布の中から金を抜き取り、費消する行為(遺失物等横領)などが挙げられます。

 

 

背任とは何か

お金の取引のイメージ画像背任とは、他人のためにその事務を処理する者が、自己や第三者の利益を図り、または本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をして、本人に財産上の損害を与えることをいいます。

例えば、信用組合の専務理事が、資力の乏しい友人に対して無利子で貸付を行う行為が挙げられます。5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。

また、会社法に定められる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は株式会社に損害を与える目的で、その任務に背く行為をし、当該株式会社に財産上の損害を加えた場合、特別背任罪(会社法960条)が成立することになります。

 

特別背任罪につきましては、こちらをご覧ください。

 

 

弁護方針

横領、背任を認める場合

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まず横領について、実務上よく問題となるのは、業務上横領罪と占有離脱物横領罪の二つです。

業務上横領罪が問題となるケースの多くは、会計帳簿などの膨大な証拠書類を警察が1つ1つ捜査していき、ある程度の証拠が固まったところで逮捕・勾留となります。そのため、捜査がある程度進展するまでは、在宅で捜査が進んでいく可能性が高いといえます。

すなわち、会社に発覚してから逮捕されるまでの期間が比較的長い事案であるといえますので、その間に弁護士に相談し、一刻も早く示談交渉を進め、会社に被害届を取り下げてもらうよう働きかけていくことが決定的に重要となります。

また、単純横領罪や占有離脱物横領罪の場合、被害額が少額にとどまる場合が多いため、在宅で捜査が進むことが多いといえます。

横領した物の所有者が後に判明した場合などにおいては、早期に示談交渉又は被害弁償を行うことで、後の処分において有利に考慮してもらうことができ、起訴猶予や略式請求にとどめる可能性を上げることができます。

被害者が示談交渉や被害弁償を拒否した場合でも、弁護士を通じて被害相当額を供託したり贖罪寄付などを行ったりして、深い反省の意思を示していくことも、場合によっては有効であるといえます。

背任罪についても、横領罪と同様に財産犯にあたるため、早期に示談交渉を行い、被害届を取り下げてもらうことで、起訴猶予や略式請求にとどめる可能性を上げることができます。

横領、背任を認める場合、警察に被害届が出される前に、被害弁償をし、示談を成立させることができれば、逮捕される可能性は低くなり、不起訴処分を手にする可能性は高くなります。

以上のとおり、横領・背任行為はいずれも、他者の信頼を裏切り、一定の立場を悪用した行為であって、継続的かつ反復的に行われることも多く、被害額も高額になるケースが多いため、情状面で厳しい評価がなされることもしばしばあります。

そのため、最終的な処分を少しでも軽減させるためには、可能な限り早急に示談交渉に臨む必要があります。

本人同士で直接示談交渉を行うことには困難が伴いますから、弁護士を選任し、弁護士が迅速かつ適切に交渉を行うことが重要となります。

仮に、示談交渉が長引き、逮捕された場合、被害額が高額に及ぶことも多いため、高い確率で勾留がなされることになります。

しかし、逮捕・勾留がなされたとしても、その後に示談を成立させることができれば、早期に釈放される可能性が高まります。

仮に、示談交渉が長引き、起訴されたとしても、示談の成立によって執行猶予付判決を得て、刑務所に入る必要がなくなる可能性が高まりますから、根気強く示談交渉を継続することも重要です。

早期釈放のためにも、前科がつくことや刑務所生活から免れるためにも、弁護士が迅速に示談交渉を行う必要があります。

弁護士の技量と熱意によって、大きく示談交渉は影響を受けますから、刑事事件に特化した弁護士を選任することが重要となります。

 

 

 

横領、背任を認めない場合

横領、背任を認めないケースとしては、本人から許された処分をしたに過ぎない場合や、自己又は第三者のためではなく、所有者本人のために物の処分がなされた場合、横領、背任について身に覚えが無く、横領、背任をしたのは別人である場合などが考えられます。

このような場合、検察官や警察官は逮捕に踏み切ることが多いといえます。

その中で、早期釈放を現実のものとするために重要なのは、被疑者が横領、背任をしていないことを示す証拠を、検察官や裁判所に多く提出することです。

被害者供述に矛盾があることを示したり、他の従業員に聞き込み調査を行い真犯人がいることを示したりすることが一例として考えられます。

捜査のイメージイラスト

そして、証拠を探し出し、検察官や裁判官に提出するためには、被疑者は身体を捜査機関に拘束されているわけですから、弁護士が迅速に証拠の収集に臨む必要があります。

弁護士の技量と熱意によって、証拠の収集も大きく影響を受けますから、刑事事件に特化した弁護士を選任することが重要となります。

まずは当事務所にお気軽にご相談ください。

 

 


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