少年事件

少年事件とは何か

少年事件は、少年(20歳に満たない者)の健全な育成のために、罪を犯した少年や罪を犯すおそれのある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行う手続です。

成人の刑事事件は、罪を犯した成人に対して刑罰を科すことを目的とした手続であるのに対して、少年の刑事事件は、少年の保護を目的とした手続です(保護主義)。

【根拠条文】
(この法律の目的)
第一条 この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする。

引用元:少年法|電子政府の総合窓口

 

 

未成年者が犯罪を犯すとどうなる?

①逮捕から家庭裁判所への送致まで(捜査段階)

未成年者(以下、「少年」)が罪を犯したことが警察官に発覚した場合、警察官はまず少年を逮捕します。

逮捕された後は、48時間(2日)以内に警察官から検察官に事件の記録が送られることになります。

そして検察官は、それから24時間(1日)以内に少年を引き続き身体拘束(勾留)するのか、釈放するのか等を決定することになります。

そして、検察官が少年の勾留を継続する必要があると判断した場合、裁判官に勾留の請求をします。

釈放されると、在宅での捜査が進むこととなります。

裁判官が勾留の決定した場合、最大10日間、身体拘束が継続されます。

また、検察官がさらに勾留延長の必要があると判断した場合、裁判官に勾留延長の請求をすることがあります。

裁判官が勾留の延長を決定すると、さらに最大で10日間は身体拘束が継続されます。

したがって、逮捕されると、48時間(2日)から最大23日間、身体拘束されることとなります。

ただし、少年については、成人の場合と異なり、「やむを得ない場合」でなければ勾留をすることができないと定められています(少年法48条1項,同法43条3項)。

すなわち、少年法は、上記のとおり、少年の健全な育成を目的としています。そのため勾留のような身体拘束は高度な必要性がなければ認められません。

そのため、検察官は、勾留請求ではなく、「勾留に代わる観護措置」を請求する場合もあります。

勾留に代わる観護措置は、勾留と異なり、収容場所が少年鑑別所に限られ、期間の延長もありません。

したがって、最大10日でよくなります。

【根拠条文】
(勾留)
第四十八条 勾留状は、やむを得ない場合でなければ、少年に対して、これを発することはできない。
2 少年を勾留する場合には、少年鑑別所にこれを拘禁することができる。

引用元:少年法|電子政府の総合窓口

 

②家庭裁判所への送致後から審判まで(審判段階)

その後、家庭裁判所に送致され、多くのケースで、観護措置(3〜8週間程度少年鑑別所に収容されます。)を取られます。

家庭裁判所は、観護措置の間に、少年の非行事実について調査をし、審判に付するかどうかの決定をします。

審判を開始する旨の決定がなされた場合には、審判手続に移行します。

審判では、①不処分とするか、②児童自立支援施設に送致するか、③少年院に送致するか、④保護観察処分とするか、⑤検察官に送致するかの決定がなされます。

検察官に送致され、起訴されると刑事裁判となります。

この場合、成人と同様に刑事裁判を受けることとなります。

処分の種類 説明
不処分 犯罪を行っていない場合、処分の必要がない場合
児童自立支援施設 必要な指導を行って自立を支援する
少年院 少年院に収容させる
保護観察 保護観察所の監督に服させる
検察官に送致 成人と同様に刑事裁判を受けさせる(逆送という)

 

 

弁護士の弁護活動

①逮捕から家庭裁判所への送致まで(捜査段階)

捜査段階については、少年は警察官から取調べを受けることになります。

弁護士は、通常の刑事事件と同様の弁護活動を基本的に行うことになります。

ですが、少年は、精神面や表現力の未熟さゆえ、警察官からの取調べにおいて自分が思っていることをうまく表現できず安易に警察官の誘導に乗ってしまうリスクや、自暴自棄になり、やっていないことまでやったと言ってしまうリスクがあります。

そのようにならぬよう、弁護士は頻繁に少年と接見し、取調べ対応の助言をしたり、会話を通じて少年の真意を汲み取り、担当検事や警察官に対して少年の真意を伝えたりする役割も担うことになります。

 

②家庭裁判所への送致後から審判まで(審判段階)

家庭裁判所に移送されてからは、「保護主義」が色濃く表れるようになります。

弁護士はこの段階からは、「付添人」として、少年をサポートすることになります。

弁護士は、少年の生育環境を調査したり、少年の成長を記録したりして、今後少年が更生していくためにどのような処分(あるいは不処分)が望ましいのかを検討していくことになります。

そして家庭裁判所の調査官や裁判官に対して調査結果を報告し、どのような処分が適切であるかを説得的に論じていくことになります。

また、被害者がいる場合には、弁護士が示談交渉も行います。

成年の刑事事件ほど、示談の成立が処分内容に大きく影響するということはありません。

ですが、示談の成立は、両親のサポートが期待できること、すなわち生育環境が整っていることを意味しますから、ある程度の影響があるといえます。

 

 

少年事件に注力する弁護士を選任することの重要性

審判でどのような処分を受けるかは、少年のその後の人生を大きく左右するものです。

また、事件をどの程度真摯に反省できるかも、同様です。

少年にとって真に望ましい結果は、弁護士が熱意を持って、少年に寄り添って活動して初めて得られます。

少年事件に注力する弁護士を選任することが重要となります。

当事務所には、少年事件に尽力する刑事弁護士が所属しています。

まずは当事務所にお気軽にご相談ください。

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