強制わいせつに関する質問②

  

泥酔状態で記憶も曖昧なままホテルへ連れて行かれました。相手が許せません!

泥酔状態で2回同じ男性にホテルに連れていかれました。

ホテルに入ったのも、性行為の最中も、ホテル内にいた時の記憶も途切れ途切れです。

家に帰った事も、その後にLINEした事なども覚えていません。

数日後、記憶が曖昧だったので相手にホテルに連れて行って性行為をしたことを確認しました。

3度目、食事に誘われましたがまた同じ事をされるのではと怖くて断り警察へ行く事を考えてるという話をしました。

すると相手は弁護士に相談した結果処罰はされにくいだろうと言われたそうです。

その理由は①行為前にコンビニに行っている、②ホテルに入る前も歩いて入っているし、強制的に連れ込んでいない、
③行為後に携帯を触っていて、私の寝顔を撮ったり、楽しかった、ありがとう等のやり取りも普通に行っている等、です。

コンビニに行ってお酒を買った事は覚えています。その後、少し飲んで記憶が途切れ途切れです。

その前にはカラオケで3時間で8杯ほどチューハイを飲んでいたのでカラオケ店からコンビニまでの記憶も曖昧です……

自分で歩いてホテルに入った記憶もありません。

1度目の時は写真もとっていない帰ってからもLINEもしてません。

これでも被害届を出しても処罰されないのでしょうか?

ちなみに精神疾患があるため普段から薬も飲んでおり普段から情緒不安定だったのは男性側も分かっていたはずなのに許せません。

 

弁護士の回答

相談者様と相手方との関係など、具体的な事情について不明な点がいくつかありますので、相手方が処罰される見込みにつき詳細な回答はできかねますが、相手方が処罰される可能性が全くないとまでは言い切れないと考えられます。

一般論として、相談者様が泥酔状態にあったことや、薬の服用等が原因で意識が朦朧としていたこと(「抗拒不能」であったこと)などに乗じて、性行為等を行ったのであれば、相手方については準強制性交等罪(刑法178条2項)が成立することになります。

相手方としては、相談者様が「抗拒不能」状態になく、合意の上での行為であったと主張してくることが考えられます。

その際、コンビニに行ったという事情は、コンビニでどのようなものを購入したかによって評価が分かれうると思われますので、これだけでは何とも評価しにくいところです。

ですが、その後ホテルに入ったという事情等につきましては、相談者様が自らホテルに入店していく様子が防犯カメラに映っていたりすれば、合意があったと判断される可能性は否定しきれません。

他方で、相手方が無理やり連れ込んでいないのではなかったとしても、相談者様が泥酔状態のために足元がふらついていたりする様子が、ホテルの防犯カメラ等に映っていれば、判断能力が著しく低下した状態にあったことが推認できるといえます。

カラオケ店で飲酒をされていたのであれば、レシートなどからカラオケ店での酒類の注文履歴を割り出すなどして、行為の直前までの飲酒量を明らかにすることも可能であると思われます。

そして、普段から精神疾患の薬を服用していたのであれば、そうした診断書及び処方箋などを、飲酒量を示す証拠と併せて捜査機関に提示し、服薬と飲酒とが相まって行為時に反抗できない状態に陥っていたこと、行為後のラインのやり取り等も正常な状態で行ったものではないということを示してみると良いかもしれません。

そうすることで、捜査機関に事件性を認識してもらい、犯罪として処罰してもらう方向に持っていくことも、可能性としては十分にあり得るといえます。

もちろん、行為自体は密室でのことであり、合意なく性行為がなされたことを示す証拠が十分にあるというわけではありませんので、楽観的な見通しをお伝えすることはできませんが、相談者様が少しでも納得のいく結末になることをお祈りしております。

強制わいせつについて、詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

未成年との示談交渉で、示談書に両親の署名がない場合は無効?

現在、示談交渉を進めようとしている相手が未成年なのですが、示談書に両親の氏名の署名がない場合、有効なのでしょうか?

また、示談を進める上で、今後訴訟を提起しない等の文面が記載されていない場合は、追記を依頼しても良いのでしょうか?

弁護士の回答

示談交渉の相手方が未成年である場合、未成年は単独では示談交渉を行うことができません。

未成年者は、自らが権利を取得し、又は義務を免除されるような行為であれば、単独で行うことができます(民法5条1項ただし書)。

しかし、示談においては、示談金の支払いを受ける点については、単に権利を取得するだけであるともいえますが、他方で被害届を提出しないなど、未成年者が義務を負う行為も含まれることが一般的には多いといえます。

そのため、未成年者は単独で示談を行うことはできません。

また、両親が婚姻関係にある間、親権は共同行使することが原則とされています。

そのため、両親が婚姻関係にある間は、被害者の両親に共同で示談書に署名してもらうことで、両親の同意があることを示してもらう必要があるといえます。

法定代理人である両親の署名・押印がない限り、一方の親については同意があっても、他方の親が同意していないと主張されてしまうと、有効な示談ではなかったとして、後から示談書の効力を争われてしまう可能性があります。

そのため、両親から署名をもらっておく必要があるといえます。

また、今後の訴訟をしないなどといった、いわゆる清算条項については、これを盛り込んでおかない限り、示談を成立させて示談金を支払ったとしても、その後さらに民事訴訟において損害賠償請求をされてしまうリスクを残すことになります。

そのため、こうした点についても示談書に盛り込んでもらうよう、交渉しておく必要性は高いといえるでしょう。

示談書を作成する際は、法的に見て問題点がないかどうかを念入りにチェックしておく必要があります。

もし、示談書の文言に問題があった場合、せっかく苦労して示談を成立させたとしても、後に何らかの争いが生じる可能性があります。

弁護士に示談交渉を依頼することで、法的な問題点が生じないよう配慮された、有効な示談書を作成することが可能になります。

また、示談交渉までは終わっているという段階でも、法的な問題点を排除する観点から、示談書のリーガルチェックを依頼することには大きなメリットがあるといえます。

示談書の記載内容についても再検討が必要であれば、一度弁護士に相談されることをお勧めいたします。

 

 


なぜ弁護士選びが重要なのか

強制わいせつについてよくある相談Q&A