逮捕後、釈放された。もう起訴はされないですか?【弁護士が解説】

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

起訴についての質問です

逮捕された後、勾留されずに釈放されました。

もう起訴されることを心配しなくて良いですか?

 

 

弁護士の回答

勾留されないからといって、不起訴が決定したわけではありません。

 

勾留されずに釈放される場合とは

逮捕された後については、勾留される場合と勾留されずに釈放される場合とがあります。

勾留が認められるのは、法律上、以下の場合に限られます(刑事訴訟法207条1項、60条)。

  1. ① 被疑者が定まった住居を有しないとき
  2. ② 被疑者が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき
  3. ③ 被疑者が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき

悩む男性すなわち、勾留されないからといって、当然には不起訴が決定したわけでも、犯罪の疑いが晴れたわけでもありません。

上記の①②③の要件をいずれも満たさないと判断されたに過ぎない場合は、身体拘束はされないまま捜査が進められ、後に起訴されることがあります。

在宅のまま捜査が進められるので、在宅事件と呼ばれることがあります。

なお、令和元年版犯罪白書によれば、全被疑者に占める身柄率は36.1%でした。

したがって、在宅事件が以外に多いことがわかります。

刑事事件の流れ図

刑事事件の流れについて、詳しい解説はこちらのページをご覧ください。

 

 

不起訴処分を獲得するためには?

調書などのイメージ画像犯罪名によって異なりますが、起訴されないために重要なのは、示談を成立させたり、同様の犯行を繰り返さないための計画を実行したりすることです。

無実である場合には、無実を示す有利な証拠を豊富に収集することが重要でしょう。

在宅事件の場合、いつ処分決定がされるのか全く読むことができません。

いつ起訴・不起訴が決定されるのかわからない以上、可能な限り早期から弁護活動を開始し、検察官による起訴決定の前に、起訴すべきでないことを示す証拠を提出することが重要です。

また、重大事件である場合、逮捕しない理由が、身体拘束の時間制限(最大23日)にある場合があります。

起訴までの流れの解説

時間制限を回避するために、可能な限り任意の取調べを継続し、逮捕を後送りするのです。

この場合、在宅で捜査され続けても、後に逮捕されることになります。

 

 

釈放後に呼び出しがあったらどう対応すればいい?

取り調べ在宅事件でも、捜査機関は捜査を続けます。

容疑者からは事情を聴取するため、警察や検察庁に呼び出しがあることが多いです。

この場合、事実を捻じ曲げられないように注意しなければなりません。

捜査機関には、思い描いたストーリーがあります。

例えば、計画的だった、常習者である、故意があった、などのストーリーです。

面談事情聴取の際、捜査機関のストーリーと異なることを話すと、「嘘を付くな!」「刑務所に入れるぞ!」などの暴言が出ることも想定されます。

また、暴言はなかったとしても、聴取の時間が長時間に及ぶことがあります。

このような捜査によって、疲れ果て、事実とは異なる供述調書にサインしてしまうことがあります。

この供述調書が裁判に証拠として提出されると、これを後から覆すのは困難な場合が多いです。

このような違法・不当な捜査とならないように、できれば事前に弁護士に相談されたほうが良いでしょう。

 

 

まとめ弁護士以上、逮捕後に勾留されず、釈放された場合について、詳しく解説しましたがいかがだったでしょうか。

勾留されなかったとしても、通常、捜査は在宅事件として続きます。

したがって、不起訴を獲得するために、防御のための活動をできるだけ早く開始された方がよいでしょう。

また、釈放後、捜査のために呼び出しを受けることがあります。

弁護士と相談し、どのように対処することがもっとも望ましいかを考え、適切な対応をすることが重要になります。

当事務所には、刑事事件に注力する弁護士が在籍していますから、起訴されるかどうか不安な方、任意出頭の要請に応じるべきかお悩みの方は、まずはお気軽に当事務所にお越しください。

ご相談の流れはこちらをご覧ください。

執行猶予を獲得するための弁護活動についてはこちらのページをごらんください。

 

 

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

実績紹介 / 刑事事件の相談件数年間200件超え(2019年実績)を誇るデイライ

ト法律事務所の代表弁護士。法律問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講

師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて法

律問題についての取材実績がある。「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執

筆。


なぜ弁護士選びが重要なのか

お悩み解決法『釈放・保釈』についてよくある相談