酒気帯び運転で免許取り消し・軽減の可能性は?【弁護士解説】

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

反省する男性のイラスト酒気帯び運転で逮捕されてしまいました。

意見の聴取通知書が届いたのですが、これはどのような手続なのでしょうか。

また、免許取消処分が免許停止処分に軽減されたり、欠格期間が2年から1年に軽減されたりする可能性はあるのでしょうか。

 

弁護士の回答

酒気帯び運転とは?

飲酒運転のイメージイラスト酒気帯び運転をしてしまった場合、あなたは行政上の処分と刑事上の処分を受けることになります。行政上の処分は、自動車運転免許に関する処分です。

現在、酒気帯び運転の場合で、呼気1リットルにつき、0.15ミリグラム以上0.25ミリグラム未満のアルコール濃度が検出された場合には、違反点が13点、処分は免許停止、免許停止期間は90日間として扱われています。

そして0.25ミリグラム以上の呼気中アルコール濃度が認められた場合には、違反点が25点、処分は免許取消、欠格期間は2年間とされています。

スピード違反や信号無視が重なると違反点や処分は変わることがあります。

 

 

「酌むべき事情」を認めてもらえれば、処分が軽減されることがあります

解説する弁護士のイメージイラスト意見の聴取手続は、行政上の処分を下す上での、聴聞や弁明機会付与手続の一環です。

酌むべき事情があると認められれば、違反点及び処分が軽減されることがあります。

問題は、この「酌むべき事情」を認めてもらうことができるかどうかです。

現在の自動車社会のもとにおいては、自動車がなければ生活ができないという主張をしても、酌むべき事情があると認められることはありません。

多くの国民にそのような事情が認められ、そのことのみをもって「汲むべき事情」と考えると、軽減されるケースが増大し原則と例外が逆転してしまうからです。

そこで、他の事情を主張していく必要があります。

「酌むべき事情」とは?

解説する弁護士のイメージイラスト考えられるのは、飲酒量、飲酒後の経過時間からして、本来であればアルコールは抜けているはずであるのに、薬の副作用(もしくは体調の異常)でアルコールが分解されずに残ってしまったという主張(さらにアルコール残存の自覚症状を持つことが不可能であったことの主張も併せて必要となるかもしれません)や、運転せざるを得ない緊急の状況であったという主張、ノンアルコール飲料を注文していたが店側が誤ってアルコール飲料を提供してしまった(かつそれに気がつけなかった)という主張などでしょう。

これらの主張ですら、処分の軽減につながるかは微妙といえるでしょう。

 

行政処分の軽減は簡単ではない

運転免許証は、自動車やバイクを業務で使用されている方(ドライバーの方など)にとっては賃金を得るために必要不可欠なものであり、これが取り消されたりすると、生活に大きな影響が及ぶことが予想されます。

また、自動車等を業務で利用しない方でも、通勤、通学している方やプライベート(旅行、買い物、ドライブなど)で利用されている方にとっても、運転免許証の取り消し等は非常に不便と感じるでしょう。

そのため、何とか取り消しを回避できないかとお考えになるのは当然ですし、当事務所にもご相談が寄せられています。

しかし、上記のとおり、「酌むべき事情」はなかなか認めてもらえません。

また、弁護士を立てて行政処分を争ったとしても、結果が覆る可能性はとても低いと思われます。

そのため、免許停止や取り消しについての軽減を弁護士にご依頼されても、弁護士報酬(着手金等)だけ支払うこととなり、結果が変わらないというケースが多いように感じます。

 

 

刑事処罰について

行政上の処分(減点、免許停止や取り消し)と並行して、刑事上の処分も受ける可能性があります。

これは、取調べを受け、起訴され、罰金刑等を科される刑事事件としての処罰です。

酒気帯び運転等の法定刑
酒気帯び運転
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
酒酔い運転
5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

実際に下されることとなる処罰は、事件の内容によって異なります。

例えば、初犯か否か、事故を伴っているか否か、などが影響してくると考えられます。

飲酒の事実がないのに、酒気帯び運転等として立件された場合、全力で無実を証明する必要があります。

しかし、飲酒の上で運転してしまった場合、犯してしまった事実自体は変えようがありません。

しっかりと反省し、今後二度と繰り返さないことを検察側に示していくことが重要と思われます。

当事務所では、この刑事処罰について、弁護士としてサポートすることが可能ですが、酒気帯び運転に関しては減刑はやはり簡単ではないと考えます。

飲酒運転の弁護活動についてはこちらのページをご覧ください。

まとめ弁護士以上、酒気帯び運転の問題について、解説しましたがいかがだったでしょうか。

酒気帯び運転では、減点や免許停止等が予想されます。

これらについては、状況しだいでは軽減が認められる可能性がありますが、よほどの事情がないと難しいのが現状です。

そのため、行政処分については争うのが難しいケースが多いと思われます。

 

 

 

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

実績紹介 / 刑事事件の相談件数年間200件超え(2019年実績)を誇るデイライ

ト法律事務所の代表弁護士。法律問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講

師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて法

律問題についての取材実績がある。「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執

筆。


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