暴行の示談交渉の方法とは【弁護士が伝授】

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

弁護士の回答

示談の前提として、まず、賠償金の適切な額を判断することが必要となります。

交渉のスタンスとしては被害者の感情面に十分配慮して交渉すべきでしょう。

 

暴行とは

暴行罪における「暴行」とは、人の身体に向けられた有形力の行使と定義されています。

すなわち、人に向けられていれば成立するため、物理的な接触は必ずしも必要ではありません。

なお、暴行の結果、相手方が怪我(生理機能の障害)をすれば、より重い傷害罪に該当します。

 

 

示談とは

示談とは、紛争当事者が一定の条件で和解することをいいます。

暴行の事案においては、暴行の犯人(加害者)と被害者の方との間で、加害者が被害者に対して一定の金銭を支払い、被害者の方は加害者に対して他の請求権を放棄し、当事者間の紛争を解決するというイメージです。

示談が成立すると、通常は被害者の方に被害届を取り下げてもらい、刑事告訴をしないと誓約してもらいます。

そのため、加害者が逮捕されたり、勾留されたり、起訴されたりする可能性が小さくなります。

したがって、刑事事件における示談交渉は極めて重要といえます。

 

 

暴行事案における示談交渉の特徴

上記のとおり、暴行罪は傷害罪と異なり、怪我をともなっていません。

したがって、損害賠償において、通常は治療費は問題となりません。

そこで、示談交渉の内容としては、精神的な苦痛に伴う賠償として、慰謝料の支払いが問題となります。

慰謝料は、精神的な傷つき具合を金銭に換算したものです。

精神的な傷つき具合は目に見えず、計測することができません。

したがって、慰謝料の額については争点となる傾向です。

被害者側としては、できるだけ多くの慰謝料をほしいところですが、他方で加害者は資力の問題があるため多くは支払えません。

 

 

示談交渉のポイント

POINT①賠償金の相場を知る

示談交渉の前提として、まず、賠償金の相場を知ることが重要です。

電卓とお金例えば、賠償金として100万円程度が妥当なケースにおいて、10万円程度で示談しようとしても相手が応じてくれる可能性は低いでしょう。

反対に、賠償金として10万円程度が妥当なケースにおいて、100万円の示談は法外といえます。

したがって、適切な賠償金の見通しを立てることがポイントとなります。

賠償金の適切な額は、具体的なケースによって異なるため一概にはいえません。

過去の裁判例についての専門知識のほか、示談交渉についての豊富な経験が必要と考えられますので、刑事事件の専門家にご相談されることをお勧めいたします。

 

POINT②被害者感情に配慮する

刑事事件の示談の特徴として、被害者は加害者に対して、恐怖心や憎悪を抱いているケースが多く見受けられます。

そのため、加害者本人が示談の話をしようとしても、そもそも交渉のテーブルについてくれない可能性が高いと思われます。

仮に交渉のテーブルについてくれたとしても、感情的になってしまい、冷静な話し合いにならない可能性もあります。

加害者としては、被害者のこのような心情に十分に配慮して、まずは誠心誠意謝罪をする、というスタンスで臨むほうがよいかと思われます。

加害者が、謝罪もなしに、いきなり金銭的な提示をすると、気分を害してしまい、示談が進まなくなるかもしれません。

なお、示談交渉を弁護士に依頼すると、通常、弁護士が警察を通じて被害者の方と接触し、示談交渉をスタートします。

間に専門家を挟むことで、示談交渉がスムーズに進むケースもあります。

 

POINT③示談書を作成する

示談において大切なことは、今後逮捕されない、勾留されない、起訴されないという状態を作ることです。

そのためには、法的な拘束力のある示談書の作成が必要不可欠です。

印鑑示談書には被害届の取り下げや、今後刑事告訴をしない、といった条項を入れることがポイントとなります。

また、捜査中の事件では、示談が成立したら示談書を捜査機関に提出して、起訴されない状況にすることも大切です。

そのため、できるだけ専門家に適切な内容の示談書を作成してもらうことをお勧めいたします。

なお、当事務所では、示談書のサンプルをホームページ上で公開しており、無料でダウンロードが可能です。

示談書のサンプルはこちらからどうぞ。

 

 

まとめ弁護士以上、暴行の事案における示談交渉の方法について、くわしく解説しましたがいかがだったでしょうか。

示談交渉では、まず、具体的な事案における適切な賠償額を算出することがポイントとなります。

その上で、被害者の方とは、被害感情を逆撫でしないよう誠心誠意、対応するようにしましょう。

また、適切な内容の示談書を作成することが重要です。

そのため、できるだけ刑事事件を専門とし、示談交渉の経験が豊富な弁護士にご相談されるようにしてください。

当事務所には、刑事事件に注力する弁護士のみで構成される刑事事件チームがあり、暴行事件の示談交渉を強力にサポートしています。

示談交渉にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

ご相談の流れについてはこちらからどうぞ。

 

暴行罪の弁護方針等についてはこちらからどうぞ。

 

 

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

実績紹介 / 刑事事件の相談件数年間200件超え(2019年実績)を誇るデイライ

ト法律事務所の代表弁護士。法律問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講

師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて法

律問題についての取材実績がある。「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執

筆。


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